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循環型の農業と暮らしを実現させる。

  • 夫婦で移住
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小林 正典(こばやし まさのり)さん・愛枝(よしえ)さん夫妻プロフィール

正典さんは1970年東京生まれ。都内で会社員として20年間勤務した後、愛枝さんと結婚し2011年3月に二本松市東和地区に移住。
養鶏を中心とした循環型農業を行う農場を『めぐり農園』と名付け、無農薬のえさで育てた平飼いの鶏の卵が評判となる。
子ども2人との家族4人暮らし。

小林 正典・愛枝

畑を一から作れる喜びを感じて

鶏卵を中心に生産している小林正典さんの1日は、鶏に餌を与えることから始まります。イノシシなどの野生動物が畑を荒らさないよう、見守りも欠かせません。東京で同じ会社に勤めていた小林さん夫妻が農業をやりたいと思ったきっかけは、休日に2人で愛枝さんの実家の畑を訪れ、採れたての野菜を食べたときでした。
「何気なく食べたスナップえんどうがとても甘くてビックリしました。こういう作物を自分で育てて食べられる生活がしたいと思いました(正典さん)」。
「私も東京で育ちましたが、自然豊かな場所で農的な暮らしがしてみたかったんです。2人で移住先を探し始めました(愛枝さん)」。
2人は、移住の1年前から都内のNPO法人ふるさと回帰支援センターを訪問したり、各自治体が開催する移住セミナーを受講したり就農について調べはじめました。
「都内のイベントで二本松市東和地区が耕作放棄地を畑に戻す取り組みをしていることを知りました。抜根して整地し、畑として蘇らせることはとても大変な作業ですが、私にとっては、自分で畑を一から作れることに魅力を感じました」。
直接東和地区を訪ねてみた小林さん。そこで里山の風景や温かい人柄に惹かれ、ここで農業を始めることを決断します。
「2011年3月11日付けで会社を辞め、中旬には農業研修を受ける予定でした。でも、東日本大震災で受け入れ先と連絡が取れなくなってしまい、だめなら引き返す覚悟で荷物を車に載せて二本松に来たんです。震災直後の大変な状況にもかかわらず、研修先の農家さんは私たちを気持ちよく迎えてくれて。東和地区を選んで良かったと改めて感じました。1年後には研修を終え、畑も出来上がり、目指していた無農薬の米と野菜作りを始めることができました」。

インタビューに答える小林さん夫婦
インタビューに答える小林さん夫婦

『循環型』にこだわる

「移住するときから念頭にあった養鶏に取り組んだのは3年目から。家の敷地にあった倉庫を自分で改修して、手作りで養鶏場を作りました」。
餌は自ら育てた無農薬野菜。少数の鶏を自由に歩かせて育てる平飼いという方法で鶏卵を生産しています。
今では定期的な購入者が増え、店舗では手に入らないほどの人気ですが、「自分でつくった無農薬の野菜で育てたいので、鶏は今の数から増やすことは考えていません」と正典さんは話します。「必要な食べ物は自分たちで賄えています。余った野菜は鶏の餌になるので生ごみがでませんし、卵を産み終わった鶏のガラは薪ストーブの上でコトコト煮てスープにしておくと、冬は鍋料理に大活躍します。ダシを取った後の骨は犬がおいしく食べてくれますしね」と愛枝さん。

鶏に餌をあげる正典さん
鶏に餌をあげる正典さん

地域ぐるみの支援があったからこそ

「移住する前から何度も東和に通い、自給自足の理想の暮らしのイメージができていましたが、循環型にこだわるとやりたいことが増えていって、規模が大きくなってきちゃいました」と愛枝さんは笑います。
「資金がなくても、やりたいことがあれば、その分野の知識を持った人が必ずいて、知恵を貸してくれます。東和はそういう地域なんです」。
これから移住を希望する人へのアドバイスとして、「移住する前に、悩みや将来の夢を話し合えるパートナーがいると良いと思います」と正典さん。今では家族も増え賑やかな小林家。夫妻は1歳と4歳の子育ての真っ最中です。
小林さん夫妻は、地域の農業の新たな担い手として期待されています。
「かつての私のように、都市部で暮らしている人の中には、農村で生まれ育った人に比べても農業に魅力を感じている人が多いと思います。そういった人が新しく農業を始められるように、私も出来る範囲でサポートしていきたいと思っています」。

自宅から見える里山の風景
自宅から見える里山の風景

編集後記

二本松市東和地区では、NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会を中心に、農業や林業、地域の伝統を守り、都市と農村の交流を促進するための活動に早くから取り組み、全国的にも注目されています。小林さん夫妻のように農業や田舎暮らしをはじめる方たちの相談窓口にもなっており、ベテラン農家さんや先輩移住者たちとのつながりの中で、離農する人、新しく就農したい人を地域全体で支援する仕組みがある東和地区。農業を始めたいと考えている方は一度訪問してみてはいかがでしょうか。

(掲載:2018年4月)

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