「転職なき移住」を実現させて子育てとキャリアを両立
旦那さまの地元である郡山市で「転職なき移住」を実現した吉富さんにお話を伺いました。
・東京都→郡山市
・俳優と東京のウェブ制作会社の仕事→ウェブ制作会社の仕事をフルリモートで継続
- 起業
- 配偶者地縁
- 夫婦で移住
INDEX
吉富成美さん
1986年埼玉県生まれ。高校卒業後は埼玉県の劇団に3年ほど所属。フリーの俳優になったのを機に、東京へ拠点を移す。演劇を続けながら、グラフィックデザインを学ぶために2012年に専門学校へ入学。デザイン事務所で経験を積み、独学でウェブデザインを習得。ウェブ制作会社に転職。2020年に郡山市に移住してからも、東京のITコンサルティングやWEB制作を行う会社の正社員としてフルリモートで働きながら、個人のデザイン事務所も営む。3人の子育てをするワーキングマザー。
はじめに自己紹介をお願いします。
吉富成美です。夫と3歳の長男、1歳の次男、0歳の長女と5人で暮らしています。
地元の劇団で俳優として活動を始め、移住する直前まで俳優として演劇中心の生活をしていました。たまたま公演のポスターやチラシを作ったのがきっかけで、デザインに興味を持ち専門学校に通ってグラフィックデザインを学びました。
数えきれないほどアルバイトをしてきましたが、俳優業と並行して働きやすいデザインのお仕事を選びました。現在も東京のウェブ制作会社で正社員として籍を置きつつ、個人のデザイン事務所でもグラフィックデザインや動画制作のお仕事を受けています。
旦那さまの地元である郡山市へ移住
Q.郡山市に移住したきっかけを教えてください
A. 夫が郡山市出身で、義父が経営する住宅のお庭や玄関まわり、駐車場の施工をする会社に転職することになり、私も一緒に移住しました。夫から移住したいと相談されて、正直なところ最初は戸惑いました。演劇をやりながら、フレキシブルに働けるデザイナーの仕事も、夫婦2人だけの東京暮らしも楽しかったので、地方に住むイメージが描けませんでした。最後は夫の熱意を尊重して、2020年の春に郡山市に移住しました。6年前から勤めている東京の制作会社は、入社した時から出社の有無を選択できる制度がありました。私は主にリモート勤務をしていたので、移住しても働き方に変化がないのも安心でした。
Q. 移住してから何か気持ちの変化はありますか
東京にいた頃は夜中まで働いてから、同僚と飲みに出かけて朝帰り。そのまま翌日の仕事に行くこともしょっちゅうでした。ワーカホリックで夜型の暮らしで夫とすれ違いも多かったのですが、郡山市にきてからは家で過ごす時間や会話も増えて、夫婦の関係が良くなったと思います。移住してからの暮らしに慣れてくると、どこへ行っても人の多い東京での生活は息苦しく感じます。新型コロナウイルスのパンデミックや、子どもができて生活スタイルが大きく変わったこともあり、自分自身の生き方についても考え直すきっかけになりました。
Q. 移住後にお子さんが生まれてからの暮らしはどうですか
子どもが生まれたからこそ郡山市で暮らす良さを実感
郡山市に移住してまもなく長男を出産し、その後次男、長女を出産して、あっという間に3人のママです。年子で3人の子どもがいると毎日があわただしくて大変!でも、子育て支援センターも各地区にありますし、逢瀬公園など大きな公園もたくさんあり、ますます郡山市に移住してよかったと実感しています。移住直後はアパートに夫婦で住んでいたのですが、長男が産まれるのを機に家を持ったのは大きな変化ですね!都心にいては、一軒家にデッキ付きの庭があって、天気のいい休日はバーベキューができるような今の暮らしはできなかったと思います。
Q. 家族を大切にしながら地方で働くよさは?
育児休業中のウェブ制作会社はフルリモート・副業を認めているので、ママになっても地方移住しても働きやすい環境でした。私個人でもデザイン事務所を経営しており、育休の範囲内で今も仕事を続けています。
長男を出産するまでの1年間はフルリモートで在宅勤務していたため、人との繋がりがほとんどなく、孤独感を感じることも多かったように思います。子どもが生まれてからは、多くの縁に恵まれるようになりました。子育てを応援するコミュニティ「しゅふコミ」に参加したことがきっかけで、動画制作の依頼もいただいて仕事の幅も広がりました。東京には、コンサートやイベントの司会で呼んでいただくこともあり、たまに訪れる都会の刺激はいい気分転換にもなります。
子育てと仕事の合間に、趣味の時間を持つゆとりもできました。着物の生地や和紙を使ったインテリアアートを制作していて、いつかは日本だけでなく海外にも販売できたらと構想中です。親子で作れるワークショップも開催していけたらいいなと思っています。
1日の過ごし方
1日の時間をこんな風に
ふくしまぐらしのお気に入りベスト3は?
自然と都会のバランスが良い
「トカイナカ」と呼ばれている郡山市の、都会と田舎が混在している感じがすごく気に入っています。街にはお店もたくさんあるので、生活に不便はありません。少し車を走らせれば、猪苗代湖や磐梯山でアクティビティを満喫して、磐梯熱海温泉で家族風呂にのんびり浸かることもできます。
食が豊か
私の住む大槻という地域は、駅や市街地から少し離れていて、道路一本で田園風景が広がるエリアです。いちご、さくらんぼ、桃、ぶどうと、家の近くで年中フルーツ狩りを楽しめます。子ども達にとって食育にもなっています。
子育て環境抜群
ベビーファースト運動を提唱している郡山市は、様々な子育てサポートや支援施設、親子イベントがたくさんあります。子育て情報を発信しているSNSもあるので、家族で移住を考えている方は移住前にチェックしておくと参考になると思います。
おすすめの近隣スポットは?
最後に、吉富さんにおすすめスポットを聞いてみると、3人のお子さんとよく行く遊び場を紹介してくれました。
「ペップキッズこおりやまは、小さい子どもを3人連れていても安心して遊ばせられます。広々とした室内で、雨や寒さも気にしなくていいので最高です。遊具の種類もたくさんあるのに、ぜんぶ無料で利用できるなんて信じられません!東京の友人と子ども連れで遊びに行った施設は、ペップキッズよりも狭く、混雑していて疲弊してしまいました。料金も2時間で5,000円以上するので、都会で子育てをする困難さを痛感しました!」
PEP Kids Koriyama(ペップキッズこおりやま)
福島県郡山市横塚一丁目1-3
編集後記
2024年の春に育休が明けたら、東京のウェブ制作会社にも正社員として復職し、個人事務所も法人化の予定。
キャリアの本格復帰へ向けて準備を進めているそうです。
ということで、今回は郡山市へ移住された吉富さんに移住にまつわるエピソードとその後の暮らしについて、お話を伺いました。
今後も、県内各地の様々な移住者の方にお話しを伺っていきますので、お楽しみに。
福島県への移住を検討されている方へ、少しでも参考になれば幸いです。
吉富さんのデザイン事務所
更新日:2024年02月20日