トマト農家を目指し、エンタメ職から農家へ転身

更新日:2024年07月25日

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北原拓実(きたはら たくみ)さんプロフィール

1995年茨城県生まれ。高校卒業後、静岡の大学へ進学。大学時代の講義をきっかけに農業に興味を持つ。30歳までに就農することを目標に、社会経験を積むため東京でエンタメ系の仕事に携わる。5年間働いたのち、2022年10月にいわき市に移住。いわきのブランドトマト「親バカトマト」を栽培する「助川農園」で研修生として農業を学んでいる。
 

新規就農を目指していわき市の「助川農園」でトマト栽培を学ぶ北原さんに、移住や就農についてお話を伺いました。

トマト農家を目指していわき市へ移住

Q.いわき市で就農・移住したきっかけを教えてください

大学で受けた講義で世界の人口増に伴う食糧不足や日本の食料自給率の低下などの課題を学んだことがきっかけで、「今後農業が面白くなるのでは」と農業に興味を持つようになりました。

 

30歳までに就農することを目標に定め、それまでは好きなことをやろうと東京でエンタメ関係の仕事に携わりました。5年間働いたころ、そろそろ目標に向かって動き出そうと新規就農に向けて情報収集をはじめました。いくつか候補地があったなか、生活環境等の希望の条件が合ったこと、福島県のいわき農林事務所が一番早く親切に対応してくれたことが決め手となり、いわき市に移住をしました。

 

また、祖父母がいわき市に住んでいて子どものころからよく訪れていたこともあり、馴染み深い土地だったということも後押しとなりました。

 

Q. 移住してから暮らしに変化はありましたか?

東京で仕事をしていたときは朝まで仕事をしたり、深夜にタクシーで帰ったりと不規則な生活でした。いわきでの暮らしは日の出とともに起きて日暮れとともに仕事を終える生活で、規則正しく健康的になりました。

 

もともと体を動かすことが好きなので、早朝や夕方仕事が終わった後にランニングをしたり、休日には登山も楽しんでいます。先日はじめて福島市のトレイルランニングの大会にも出場しました。

未経験から研修制度を利用して農業修行

収穫したての親バカトマト

Q. 就農先にいわき市を選んだ決め手は何だったのでしょう

農業未経験のため、どうやって農業の道へ進めばいいかわからず、まずは東京・千代田区にある「全国新規就農相談センター」へ相談に行きました。センターでは、どの作物を栽培するか決めるようにとアドバイスをいただき、自分で調べて収益性の高い作物の中からトマトを選びました。

 

トマトの生産が盛んな地域を調べ、「熊本」と福島県の「南会津」を検討したのですが、移住の条件として、夏涼しくて冬は雪が降らない地域を希望していたので、どちらも希望の条件には合いませんでした。

 

そんなとき、親から「いわき市もトマト栽培に力を入れているみたいだよ」と教えてもらいました。いわき農林事務所に問い合わせたところ、親バカトマトを栽培する「助川農園」さんで2カ月後から研修を始められると紹介されました。タイミングや希望の条件がすべてマッチし、いわき市で就農することに決めました。

助川農園の助川成光さんと

Q.農業研修後の展望を教えてください。

研修期間が終わる2025年からはトマト農家として独立したいと考えています。2024年5月から、個人で畑を借りて準備をしているところです。困ったことがあれば助川さんや周りの農家さんが助けてくれますし、生産計画や事業計画書の作成はいわき農林事務所の方が親身になってサポートしてくださいます。

 

農家は人のつながりが大切です。4Hクラブ(農業青年クラブ)に入り、若手就農者の仲間もできました。ユニークな人が多く、楽しくやっています。情報交換して切磋琢磨しながら、農家を目指していきたいです。

現在個人で借りている畑


北原さんに、「わたしのふくしまぐらし。ベスト3」と題し、ふくしまぐらし。のお気に入りベスト3を伺いました。

北原さんが「いいな」と感じている≪ふくしまぐらし。≫ベスト 3

1.  夏涼しく、冬暖かい

いわきの夏は涼しく、東北だけど冬は暖かいという気候で住みやすいです。移住するにあたって一番の決め手です。

2.  野菜も海鮮もおいしい

いわきは海も山もあるのでおいしい食べ物が豊富です。外食で地元の寿司チェーン店を利用したときは、常磐沖で水揚げされた「常磐もの」をよくいただいています。

3. 程よい田舎、楽しい街と人々

街に行けば商業施設やおしゃれなカフェがある一方で、豊かな自然環境もあり、ほどよい田舎で暮らしやすいです。周りにはキャラが濃い楽しい人たちがいて、楽しく生活できています。

Q.いわき市で移住・就農してみたいなという方へのメッセージ

就農をともなう移住を考えている場合、「移住先でどんな生活がしたいのか」をしっかりイメージすることが大切だと思います。農業は、土地に根付く仕事です。この先長く住み続けられるか、現実的なところをしっかり想像したうえで動けばイメージと現実がズレることなく生活に馴染めると思います。農業をはじめたい方、一緒にがんばりましょう。

北原さんがいわき市でおすすめするスポットは?

名物のミックスグリルサンド

最後に、北原さんにおすすめスポットを聞いてみると、普段からよく行く喫茶店「ブレイク」を紹介してくれました。

 

「仕事の合間や休みの日にホッと一息つきによく行きます。グリルサンドは口に収まらないぐらいボリューム満点で、お店の看板メニューです。いわきにはおしゃれなカフェやおいしいラーメン屋が多くあるので、ランチやお茶を楽しんでいます」

ブレイク平本店

いわき市田町68-1 田町堀江ビル

 

ブレイク植田店

いわき市東田町2丁目14-14

https://www.instagram.com/break.since.1977/

農事組合法人 菊田の郷 助川農園

いわき市錦町馬場163
 https://suketoma.com/

 

北原さんのインスタグラム
https://www.instagram.com/kitahara_tomato_farmer/?hl=af
 

北原さんが利用した農業研修制度

http://www.fnk-syunou.jp/support/seinenkyuhukin.html

 

北原さんが研修先で栽培する「親バカトマト」は甘みと酸味のバランスが良く、味の濃いトマトです。直売所では採りたてのトマトや野菜が販売されているのでぜひ訪れてみてくださいね。

 

今回はいわき市へ移住された北原さんに、就農にまつわるエピソードとその後の暮らしについてお話を伺いました。今後も、県内各地の様々な移住者の方にお話しを伺っていきますので、お楽しみに。

 

福島県への移住を検討されている方へ、少しでも参考になれば幸いです。

(この記事は、2024年6月に取材したものです)

この記事に関するお問い合わせ先

福島県ふくしまぐらし推進課

住所:〒960-8670 福島県福島市杉妻町2-16
電話番号:024-521-8023
ファックス番号:024-521-7912

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