【移住後のサポートを行う団体紹介:大熊町移住定住支援センター】人の温かさ感じる大熊町で移住者に寄り添う
シリーズで、移住後の生活をサポートする団体を紹介しています。
第5弾の今回は、大熊町で活動する大熊町移住定住支援センターの岩船さんにお話を伺いました。
(2024年9月3日取材)
【Q1】大熊町移住定住支援センターの紹介をお願いします。
大熊町移住定住支援センターは、にぎわいのある大熊町の未来を創造することを目的とし、町民の帰還と移住者の定住促進事業に携わっています。東日本大震災による原子力災害で大熊町は一時全町避難を経験しましたが、2019年の一部避難解除を皮切りに帰還者・移住者が徐々に増えています。そんな中、2022年6月にかつての町の中心地を含む区域の避難指示が解除されるにあたって当センターが開設されました。
現在は、私(岩船夏海)を含む県外からの移住者2名と、隣町である富岡町出身者の、計3名で活動しています。
移住相談窓口では主に、住まいや利用できる各種補助金の紹介、大熊町の求人情報サイト「くまジョブ」等を利用した仕事の紹介を行っています。移住前に町での生活を最大6泊7日体験できる「お試し住宅」の利用調整や、来在中の町の案内などのアテンド、町のPRのための町内見学ツアーの運営もしています。移住を希望されている方や、町に帰還する町民の皆さんの相談に乗っています。
【Q2】定住支援の活動内容について教えてください。
移住された方々の交流会やチャレンジ支援など、以下の取組みを行っています。
移住者交流会
2ヶ月に1回、移住された方や帰還された方々の交流会を開いています。「休日は何してる?」「どこの病院に行ってる?」など暮らしの情報交換など、気軽におしゃべりしながら交流する会です。今後は例えば「ペットを飼っている人」などテーマを設けて参加者を募り、共通の趣味で盛り上がれる知り合いを増やせる場にしたいと思っています。
交流会の情報は、町の移住定住ポータルサイトや、アパートや公営住宅にチラシを配布してお知らせしています。気軽に参加できるイベントなので、町の人とつながりたい方にはぜひ来ていただきたいです。
発見Oh!KUMA写真ワークショップ
こちらは大熊町出身ガイドの思い出の場所を巡り、写真撮影をするイベントです。年に4回、季節ごとに開催しており、撮影を通して町のいろんな姿を知ることができます。
写真ワークショップには移住された方に限らず、写真が好きな方、大熊町と関わり続けている方など様々な方が参加しています。大熊町出身のガイドと知り合えるのはもちろん、震災前の大熊町をガイドの思い出と共に解像度高く知ることができるのも、このイベントの魅力の一つです。
案内してもらわなかったら足を運ばないような「こんなところあったんだ!」という穴場スポットに出会えたりもします。
チャレンジ応援プロジェクト
移住された方を含め大熊町に住民票がある、または町内の事業所で働いている人の「やってみたい!」を応援するプロジェクトです。活動1件あたり10万円の費用支援と、企画のブラッシュアップや協力者の紹介など幅広い伴走支援を受けられます。
2024年度前期、審査の結果選ばれたプログラムは8件。中には小学生からの応募も!キウイ畑に通す手漕ぎトロッコ作りに、鉄道のお仕事&駅探検、フットサル教室、東京のエンジニアと大熊町の起業家を結ぶネットワークづくりなど、企画内容はバラエティに富んでいました。
中でも私のイチオシは「身近な自然を手の中に。大熊の生き物カードゲーム『KUMA・MIKKE』」というオリジナルカードゲーム開発プログラムです。カードを作成するために、生き物好きな仲間で町にくり出して昆虫・動物・植物の写真を撮ったり、町の方々も巻き込んで写真を収集。集めた写真を使って作成したカードと独自に作ったルールで開催したカードゲーム大会はとても盛り上がりました。参加者はゲームを進めるうちに大熊の生き物の名前を覚えて楽しんでいました。
このように自分の好きなことを形にできるチャレンジ応援プロジェクトは、皆が主役になれる可能性を秘めているプロジェクトだと感じています。移住された方のチャレンジも応援します。
【Q3】移住検討者やすでに移住された方へのメッセージをお願いします。
大熊町の最大の魅力は人の温かさだと思います。私自身も移住者ですが、移住者・帰還者に関わらず町中で会うと声をかけてくれたり、イベントに進んで協力してくれる人がいたり、チャレンジ応援プロジェクトに人が大勢集まったり。小さいことかもしれませんが、いろんな場面でほっとするような人との交流があります。
大熊町は一時全町避難になった影響で、まちづくりをイチから行っている特殊な環境の町です。まちづくりへの挑戦も魅力的ですが、だからといって、移住者の皆さん全員がまちづくりや復興に関わらなければいけないわけではありません。まちづくりやチャレンジをしたい人も、そうでない人も。移住者の皆さんには、私たちの支援が届くようにしたいと思っています。
現地に来てみないと感じられない魅力がたくさん詰まっている町なので、ぜひ一度足を運んでいただけると嬉しいです。
まとめ
大熊町はまだ人口も少なく、今まさにまちづくりが進んでいます。そんな町は全国でもなかなかないですよね。大熊町移住定住支援センターは移住前からの支援も手厚いので、少しでも気になる方はぜひ実際に町を訪れて、支援センターの皆さんや町の皆さんに会いに行ってみてくださいね。
【団体概要】
名称:大熊町移住定住支援センター
所在地:〒979-1308 福島県双葉郡大熊町下野上清水307-1
担当者:岩船夏海
TEL:0240-23-7103
mail:ijuteiju@okuma-machizukuri.or.jp
WEBサイト:https://www.town.okuma.fukushima.jp/site/iju/
設立:2022年4月
団体紹介チラシ
この記事に関するお問い合わせ先
福島県ふくしまぐらし推進課
住所:〒960-8670 福島県福島市杉妻町2-16
電話番号:024-521-8023
ファックス番号:024-521-7912
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https://www.pref.fukushima.lg.jp/form/detail.php?sec_sec1=38&check
更新日:2024年10月03日